世界は考え方でどうにでもなる

社内SEからジョブチェンジし、コンサルタント見習いです。「人間を科学する」ことに興味があります。

人生で一番のもの 「逃げ恥」から考察

逃げるは恥だが役に立つ」面白かった。また見てしまった。

なぜ面白かったかをぐだぐと考察し書き出しておこうと思う。なにせ、自分の脳内は瞬間的に爆発的に思考が広がって収斂し結論に至る感じなので、途中どうしてそうなったのか自分でも説明できないことが多い。

よく考えれば後になって思い出せるのだが後の祭りだ。

 

考察

何が良かったか。他のドラマとどんなところが違って見えたのだろうか。まずは、最初は他番組のパロディだ。情熱大陸やニュース番組など妄想というテイで入ってきたのが面白かった。妙にリアリティもあった。クックパッドとかお金の話とか派遣とか。みなとみらいという場所も分かりやすいというか、実在感があった。そして、話はドラマティックではあるものの、論理性も考えられていて、かつ人間の心理もみくりさんの心理学専攻という属性を通して分析されたり考察したりしている。

着眼点がユニークであるが普遍性もあり(みんなが知っていることというポイントだった(結婚・主婦の労働、マイノリティ、歳を取ること、生きること、恋をすること、仕事をすること、などの潜在的な視点))。全体として筋道立っていて、かつ登場人物の個性が生きている。それぞれの生き方や悩みや立場が描写されている。みくりさんの心理学の視点から納得感のある分析もある。(ドラマティックではあるけれど)

ドラマではあまりフォーカスされないところが描かれていたのではないだろうか。

あとはキャスティング・テーマ曲・構成ほとんど全てが合っていたと思う。

 

「逃げ恥」の趣旨としてはなんだろうか。

僕は予定調和で無いものが好きだ。だから「逃げ恥」が好きだということは予定調和でない何かがあったということなんだけど、なんだろうか。

おそらく、平匡さんとみくりさんの関係性ではないかと思っている。

30歳オーバー高スペック童貞でスーパーSEと、心理学専攻の大学院卒で家事代行している無職

ああ、わかった。これは人間関係というもののあり方を表していると思った。

過去に自分をさらけ出した結果小賢しいと言われ傷ついたみくりさんが自分を抑えうまくやっってきたというのが、なんとなく日本社会に蔓延している女性蔑視の空気を思い出させる。

そして、平匡さんは草食男子のイメージ像。殻に閉じこもり、恋愛というものに縁がないと思っており、自尊感情が極端に低い(とみくりさんも分析している)。人と繋がることを恐れている。拒絶されるのが怖い。傷つきたくないというインナーチャイルド

不確実で不安定で不透明で他人のことなど絶対理解できないけど歩み寄ろうとする人間たちを描いていて、それはどうなるかは分からない。人の心はその人でさえ分からないことがあるのだから。物語が進むにつれ、登場人物の心情も変化していく。他のドラマだってそうだって言われればそうだけど、「逃げ恥」はストーリーにおいて現実との乖離がほとんどないと思う。ありそうな設定だけど、それぞれの人物が悩みながらも前向きに行動している。不幸な出来事は不可抗力だが、奇跡は自分が行動すれば起こせると思わせてくれる。またその奇跡も自分が行動したおかげで実ったと見える。

突拍子も無いことを考えるみくりさんの存在は貴重だ。みくりさんが周囲にどのような影響を与えるか分からないワクワクを与えてくれる。 それが面白い。本当にドラマで現実でも自分が思っていた想定外のことを提案していた。契約結婚とか、八百屋でのジャム作り、商店街の青空市場、恋人の提案、ハグの日、etc...

 

人と人が関わって変化する。それが面白い。現実でも変わらない。これを見たらより人と関わりたいと思うようになった。そして良い影響を与え合いたいと思う。しかし、残念ながら、今の社会では良い影響を与え合う人間というのは貴重だ。みんななんとなく悲観的で消極的で感情的で自己中心的だ。付き合っていきたいという人間は少ない。だからこそ出会いは大切にしたいし、今いる良い人たちともっと良い関係を築いていきたい。

 

 

そして、人生でいちばんものというのは人との関わりだ。

予定調和などあり得ない。人生こそがドラマだ。

最近では、社内結婚したカップルの組み合わせに人生で一番驚いたし、

人生で一番楽しかったのは、、、いつだろう。卒業旅行?もしくは大学時代の大恋愛か。

人生で一番悲しかったのは、物心ついたときから飼っていた猫が死んだときかな。

 

あ、最後人間じゃなかった。

 

 

それでは。