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社内SEからジョブチェンジし、コンサルタント見習いです。「人間を科学する」ことに興味があります。

スマートフォンとタブレットの普及と動画配信について

 2010年度から2012年度までで、スマートフォンの世帯保有率は、約10%から50%弱に急速に増加し、タブレットは約7%から約15%になっていました。それらの普及の理由は、高速通信、画面の解像度の向上が挙げられると私は思います。

 まず、高速通信により、スマートフォンがパソコンとほぼ同等のウェブ閲覧機能を有していることが大きな理由です。つまり、デバイス本体よりも通信インフラが整ってきたために、普及したと思われます。今はiPad4以降のWi-Fi+Cellularモデル(75Mbps)という無線LANも高速通信も使えるものがありますし、公共施設でも無線LANがあるところが増えてきていると思います。さらに、1220日から一部の都営バスで、無料の無線LANサービスを始め、2013年度以内に都営バス全車両で利用できるようになるらしいです。今までは、通信が遅かったり料金が高かったりで、購入をためらっていた人たちも、こうした通信環境が整ってきたことで購入するようになったのではないかと思われます。

 次に、画面の解像度の向上です。

 20087月に発売されたiPhone3Gは「320×480ピクセル/164ppi」であるのに対し、20106月に発売されたiPhone4は「640×960ピクセル/326ppi」とほぼ倍近く解像度が上がっています。解像度が300ppiを超えると、印刷物なみの美しさで写真や文字を表示できると言われています。今のほとんどのスマートフォンは、300ppi以上の解像度を持っています。そして、解像度の向上により画面が美しく見やすくなり、またパソコンと変わらない程スムーズにウェブ閲覧ができれば、スマートフォンを買わない理由はないのではないかと思います。

総務省の平成24年版情報通信白書によると、従来型携帯電話とスマートフォンについて、

 家庭外での利用目的別利用状況をみると、全般的にスマートフォン利用が従来型携帯電話利用を上回り、特にホームページ閲覧、ソーシャルメディア利用、電子商取引、地図情報の利用について顕著に違いが出ている。

 電子商取引を中心とする利用動向について品目別にみると、全般的に、スマートフォン利用が大きく従来型携帯電話利用を上回る状況が見て取れる。

 参考まで自宅パソコン利用と比較すると、商品等の購入には差があるが、デジタルコンテンツ購入では差が縮小していることがわかる。また、家庭外でのインターネット購入の上限金額について、電子商取引等利用経験者の平均をみると、スマートフォン利用の方が従来型携帯電話利用より2,400円、約18%上回っている。このように、スマートフォンの普及は、電子商取引利用を促進する可能性があることが見て取れる。

との結果が出ています。

特にスマートフォンでの電子商取引が促進されているとあり、通信インフラの向上や高速通信の加速化が進めば、電子商取引と関連したビジネスが今後も生み出されると思われます。

 スマートフォンとタブレットの普及は、動画配信には大きくプラスの影響を与えると思います。動画を見るには高速の通信環境が必要であり、より動画を楽しむなら解像度の高い画面で見るべきだからです。スマートフォンとタブレットが普及してきたのは、高速通信のインフラが整ってきたのと画面の解像度が高くなったためです。これからはもっとスマートフォンなど携帯端末で動画を見る時代が来るはずです。ただ、通信会社(ドコモ等)の回線には、6GBくらいで通信制限があるため、不便になります。そこをうまく解決する方法があるかもしれません。そこにビジネスチャンスがあるかもしれません。だから、今のところは通信会社ではなくWi-Fi等での利用が多くなると思います。

《参照URL

総務省|平成24年版情報通信白書

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc122c00.html

http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h24/html/nc122310.html

スマホの世帯普及率5割に タブレットも15%が保有、総務省調査|MSN産経ニュース(2013/6/14

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130614/biz13061417550024-n1.htm

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